s05)サーバーの形状
2024年04月03日
サーバーの形
サーバーの形にはタワー型のように パソコンと同じような形をしているサーバーもあれば、ラックマウント型のような平たい箱型のサーバーや、ブレードサーバーと呼ばれる細長い形のサーバーもあります。サーバーの形状は、サーバーを使用する環境や条件によって使い分けられます。タワー型は、通常のデスクトップパソコンと同じで1つあたりの容積が大きく、 拡張性に優れています。これに対し、 多数のサーバーを利用するために省スペース性を高めたものがラックマウント型です。 平たい箱型で、 サーバーラックという幅 19インチの棚に平積みに設置します。サーバーラックよりさらに集約性を高めたものがブレードサーバーです。 サーバーを収める筐体(きょうたい)側に電源や冷却装置を備え、 サーバー間で共有することで、狭いスペースにより多くのサーバーを設置できるようにしています。
タワー型
通常のデスクトップパソコンと同じ形床などの平たい場所にそのまま設置するラックマウント型です。1つあたりの容積が大きく、拡張性に優れます。
ラックマウント型
平たい箱型。幅19インチのラックに設置する1つ1つに電源や冷却装置が必要です。
1段分の大きさ:高さ1.75インチ( 1Uの場合)・幅19インチ(48.26cm)
サーバーラックの1段分 (1ユニット) の高さは1.75インチ(4.45cm)です。 これを1Uといいます。 ラックサーバーのサイズには、1U、2U 3Uなどの種類があり、それぞれサーバーラックの1段分、 2段分、 3段分のスペースに収まるサイズとなっています。
ブレードサーバー
細長い刃 (ブレード)のような形。電源や冷却装置などを備えた筐体(きょうたい)に挿し込んで使います。筐体のサイズはラックマウント型の規格に準拠しており、サーバーラックに設置します。
※筐体(シャーシ、エンクロージャーとも呼ばれ、メーカーによって名称が異なります。)
サーバーの形状の選び方
サーバーを購入する場合にどの形状を選ぶかは、 構築するシステムの大きさやサーバーを設置する場所の条件をまとめてから決定します。
タワー型サーバー
少ない台数で運用する小さなシステムに向いています。 設置する際に特別な設備が不要なため、サーバールームがないオフィスなどにもそのまま据え置くことができます。単体で設置するのが前提の設計ですから台数が増えるとスペースを必要とします。サーバーの機能を拡張したい場合は、サーバーの台数を増やすよりも、 サーバーの部品を追加したり、上位のものに交換したりする方法が良いでしょう。
ラックマウント型サーバー
複数のサーバーを組み合わせて構築する大きなシステムに向いています。サーバーラックなどの設備を要しますが、 多数のサーバーを効率よく収納できるため、全体の体積を小さくできます。 サーバー単体の拡張性はあまり高くないため、機能を拡張する場合にはサーバーの台数を増やすことになります。
ブレードサーバー
限られた空間により多くのサーバーを設置し、システムを集約したいときに有効です。タワー型やラックマウント型に比べて大変高額なため、十分な予算が必要です。
電源や冷却装置をサーバー間で共有するので部品の点数が少なく保守しやすい利点があります。 一方、筐体に挿し込むサーバー本体にはサイズなどに業界標準の規格がなく、 一度導入するとメーカーを乗り換えにくいです。
形状 | 長所 | 短所 |
---|---|---|
タワー型 | ・1台もしくは少数での運用に向いている ・設置に特別な設備が不要 ・拡張性が高い |
・台数が増えるとかさばる |
ラックマウント型 | ・多数の運用に向いている ・省スペース ・サーバーの台数を増やしやすい ・規格サイズが統一されている | ・設置にサーバーラックが必要 ・タワー型に比べて拡張性が低い ・熱がこもりやすい ・台数によっては重量や消費電力が大きくなり、床の補強や電気工事が必要となる |
ブレードサーバー | ・多数の運用に向いている ・ラックマウント型よりも集約性が高い ・部品点数が少なく保守が容易 | ・設置にサーバーラックが必要 ・導入コストが高い筐体に挿し込むサーバー本体には業界標準規格がなくメーカーに依存 ・熱がこもりやすい ・台数によっては重量や消費電力が大きくなり、床の補強や電気工事が必要となる |