n17)メールマガジンで獲得したリードを育成する

2025年11月03日

オファーコンテンツとそれを告知するランディングページが用意できたら、ぜひメールマガジンも活用しましょう。メールマガジンを使う目的とそのポイントについて解説します。

メールマガジンを活用する目的

「メールマガジンなんて、今どき読んでもらえるの?」と懐疑的に思う人もいるかもしれません。しかしメールマガジンは、自社の情報を、意図したタイミングで、確実に相手に届けられるツールです。このメリットを活かさない手はありません。
目的は大きく分けて2つあります。

1. リードの育成

オファーコンテンツを通じて獲得したリードは、優良な見込み客です。メールマガジンを通して定期的に情報を提供することで、顧客になるまでの関係を少しずつ深めていくことができます。

2. 接点の維持

いくら見込み客の情報を手に入れても、定期的に接触しなければ、自社や商品・サービスのことは忘れられてしまいます。心理学の研究(エビングハウスの忘却曲線)によると、人は見たり聞いたりしたことを1週間で70%以上忘れてしまうといわれています。
そこで、顧客化までの間に持続的な接点を作ることが重要になります。その手段の一つがメールマガジンです。

業種やターゲットによっては、EメールではなくLINE公式アカウント(旧LINE@)を使ったほうが効果的な場合もあります。大切なのは、リードはすぐには顧客にならないことを前提に、以下の2点を意識することです。

  1. 獲得したリードを育てる
  2. 定期的に接点を維持する

この2つを意識してメールマガジンを運用すれば、リードを顧客へと育成しやすくなります。

エビングハウスの忘却曲線とは

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが行った実験によると、人は覚えたことを時間の経過とともに急速に忘れてしまうことが分かっています。実験結果は以下の通りです。

  • 覚えた内容を20分後に42%忘れる
  • 1時間後には56%忘れる
  • 1日後には74%忘れる
  • 1週間後には77%忘れる
  • 1ヶ月後には79%忘れる

この現象は「忘却曲線」と呼ばれ、記憶を定着させるためには繰り返し復習や接触の機会を作ることが重要であることを示しています。

メールマガジンを運用する際によくある質問が「どれくらいの頻度で送ればよいですか?」というものです。理想を言えば、顧客との接点を維持するために毎日送るのが望ましいですが、小規模な会社にとって毎日書くのは大変な負担です。

そこでおすすめなのが、「最初の1週間分だけメールマガジンを用意する」という方法です。
オファーコンテンツに登録したユーザーは、すでに優良な見込み客です。しかし、時間が経つにつれて「顧客化の可能性」は徐々に下がっていきます。まさに「鉄は熱いうちに打て」の考え方で、登録後の1週間に集中してフォローするのが効果的です。

  • 1日1本ペースで送ると、1週間分で計7本
  • 限られた労力を、最も効果が期待できるタイミングに投下する

さらに、この方法を効率的に運用するポイントとして以下があります。

  • 原稿は事前にまとめて作る
    7本分をまとめて作っておけば、毎日考える必要がなくなる
  • 自動配信を活用する
    メール配信サービスで登録直後から自動送信に設定することで手間を省ける
  • 重要な接点だけに絞る
    登録直後・登録2〜3日後・1週間後など、反応が出やすいタイミングに集中する
  • テンプレート化する
    本文構成やデザインをテンプレートにしておくと、次回以降も作業効率が上がる
  • 効果測定を行い改善する
    開封率やクリック率を確認し、反応が良かった内容を次回に活かす

この方法なら小さな会社でも最小限の労力でリードを効果的に育成することができます。

メールマガジンを送るおすすめのタイミング

1. 登録直後(熱が高いタイミング)

  • オファーコンテンツに登録した直後は関心が最も高い状態
  • 最初の感謝と導入メールを送ると開封率が高くなる
  • ポイント:登録直後、24時間以内に送信

2. 登録2~3日後

  • 登録後すぐには行動しなかった人向けのフォロー
  • 「前回の案内を見逃していませんか?」と軽くリマインド
  • ポイント:開封率・クリック率をチェックして、反応がなかった人に送ると効果的

3. 登録1週間後

  • 忘却曲線を意識したラストフォロー
  • 限定オファーや特典の案内を加えて行動を促す
  • ポイント:締め切り感や特典を強調

4. 誕生日や記念日

  • 個別の特別感を演出できるタイミング
  • 特典や割引を組み合わせると反応が高い
  • ポイント:パーソナライズされた内容で信頼感をアップ

5. イベント前後

  • セミナー・キャンペーン・新商品発売などの前後に送信
  • 情報提供と参加・購入の動機付けになる
  • ポイント:事前案内とフォロー案内を組み合わせると効果的

6. 行動トリガーに合わせる

  • ウェブサイト訪問・資料ダウンロード・カート放置などのアクション後
  • ユーザーの行動に応じたタイミングで送ると、反応率が高くなる
  • ポイント:行動に合わせて自動送信(ステップメール)

メールマガジン送信スケジュール例

前提)

  • 登録直後のリードは最も熱量が高い
  • 最初の1週間で集中的に接点を作る
  • 以降は重要なタイミングだけフォロー
  • 1日1本ペースを基本に、原稿は事前にまとめて自動配信設定

1週目:集中フォロー(熱が高いタイミング)

日数 メール内容 ポイント
登録直後 感謝+オファー紹介+導入 開封率高。熱量を活かす
登録2日目 問題提起+共感メッセージ 「自分ごと」と思わせる
登録3日目 解決策の紹介(自社サービスや事例) 行動を促す
登録4日目 よくある質問の回答 不安や疑問を解消
登録5日目 成功事例・実績紹介 信頼感アップ
登録6日目 限定オファーの案内 締め切り感を演出
登録7日目 クロージング+次のアクション 最後のフォロー、行動を促す

1週間で7本。集中して接点を作ることで、熱が冷める前に行動を促す。

2週目以降:重要なタイミングだけフォロー

  • 2週間後:オファーのリマインド(まだ行動していない人向け)
  • 3週間後:関連コンテンツの紹介(興味を維持)
  • 1ヶ月後:総まとめ・特典案内・クロージング

最初の1週間以降は開封率・クリック率の高いタイミングだけ送る。頻度を減らすことで労力を節約。

特別タイミング

  • 誕生日・記念日:個別に特典付きメール
  • イベント前後:セミナー案内・新商品告知
  • 行動トリガー:資料ダウンロード、カート放置などに応じた自動メール

ユーザーの行動に合わせると、最小限のメールでも効果が高まる

まとめ

  • 最初の1週間で集中フォロー → 熱量が高いタイミングで接点を作る
  • 2週目以降は重要タイミングだけ送信 → 労力を最小化
  • 原稿まとめ作り+自動配信で運用負荷を下げる
  • 効果測定しながら改善 → 次回以降に活かす

ステップメールの活用

メールマガジンを効果的に運用するには、ステップメールの活用がおすすめです。ステップメールとは、あらかじめ作成した複数のメール原稿を、設定したスケジュールに沿って自動で配信できる仕組みのことです。例えば、オファーコンテンツに登録したユーザーに対して:

  1. 登録直後に1通目
  2. 翌日に2通目
  3. さらに翌日に3通目

といった形で順番にメールを送ることができます。ステップメールを使うと、

  • リードの育成
  • 顧客との接点維持

といった施策をほぼ自動で行えるため、手間を大幅に減らすことができます。初心者でも簡単に始められるので、メールマガジン施策に取り組む際は、ぜひ活用を検討してみてください。

ステップメールの活用例

ランディングページ:コンバージョン

御礼メール:お申し込みありがとうございました。

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