n15)ランディングページ制作“5つのポイント”
2025年11月03日
「ランディングページの効果的な作り方」の基本構成に加えて次の5つのポイントを意識することで、より成果につながりやすいランディングページを作れるようになります。
ポイント①キャッチコピーをわかりやすく具体的にする
ランディングページ(LP)で最初に目に入るのがファーストビュー(Webサイトを開いたときに表示される画面枠)の「キャッチコピー」です。このキャッチコピーが訪問者がそのページに興味を持つかどうかを決める最初の分かれ道になります。どんなにページの中身が良くても、最初の一言で心をつかめなければ最後まで読んでもらえません。
たとえば、
「〇〇サービス始めました」
という言葉よりも、
「最短3日であなたの売上を20%アップさせる〇〇サービス」
のように、数字や具体的な効果を入れるだけで、伝わり方がまったく違います。
数字には「信頼感」や「リアリティ」を与える力があります。
「すごい」「早い」「便利」などの抽象的な言葉より、
「3日」「20%」「500人以上が利用」など、具体的に書くことで読む人の頭の中にイメージが浮かびやすくなります。
またキャッチコピーでは「誰に向けた言葉なのか」をはっきりさせることも大切です。
たとえば「中小企業の経営者へ」「子育て中のママへ」「美容室オーナーの方へ」など、ターゲットを明確にすることで、読んだ人は「これは自分のことだ」と感じやすくなります。
これを「自分ごと化」といいます。LPではこの「自分ごと」に感じてもらえるかどうかが非常に重要です。
また、キャッチコピーの下に「サブコピー(補足の一文)」を入れると、より伝わりやすくなります。
キャッチコピーが「興味を引く一言」だとしたら、サブコピーは「もう少し詳しく説明する一言」です。
たとえば、
キャッチコピー:「最短3日で売上アップを実現!」
サブコピー:「小規模ビジネス専門のマーケティング支援で、無理なく成果を出す仕組みを提供します。」
このようにセットで見せることで信頼性や説得力がぐっと増します。
- キャッチコピーは、LPの顔。最初の3秒で「読んでみたい」と思わせる。
- 数字や実績などを入れて、イメージしやすく具体的に。
- 「誰に向けたメッセージか」を明確にすると、自分ごと化されて反応が上がる。
- サブコピーを使って補足することで、伝わりやすく・信頼性がアップ。
ポイント②ゴール(コンバージョン)は一つに絞る
ランディングページ(LP)は「1つの目的を達成するためのページ」です。
この目的のことを「ゴール」または「コンバージョン(CV)」と呼びます。たとえば、
- 資料請求をしてほしい
- 無料相談に申し込んでほしい
- 商品を購入してほしい
- メルマガ登録をしてほしい
など、LPにはいろいろな目的が考えられますが、これらを1つのページに全部詰め込むのはNGです。
「資料請求もできます」「お問い合わせもできます」「購入もできます」など、いくつもの選択肢を並べると、見た人は「結局、どれをすればいいの?」と迷ってしまいます。
迷った人はたいていの場合、何も行動せずにページを閉じてしまうのです。
人は選択肢が増えるほど行動できなくなる傾向があります。
この心理を「選択のパラドックス」といいます。
LPではこの逆を狙い、選択肢をできるだけ減らして行動をシンプルにすることが大切です。
たとえば、
- 「今すぐ無料で相談する」
- 「30秒で資料請求する」
など、ゴールが明確であれば、訪問者は迷わず次のステップに進めます。
ページ全体はそのゴールに向かってストーリーのように流れる構成にすると効果的です。
最初に「共感」→「問題提起」→「解決方法」→「信頼感」→「行動(申し込みなど)」という流れを意識しましょう。
ページの途中で他の行動(別のリンクやSNS誘導など)が多いと、読者の集中が切れてしまいます。
1ページ1目的を徹底することが、成果につながるランディングページ作りの基本です。
- LPは「1ページ=1目的」で作る。
- 複数のゴールを入れると、訪問者は迷って行動しなくなる。
- ゴール(行動)を1つに絞り、ページ全体をその流れに集中させる。
- ページ内の構成は「共感 → 問題 → 解決 → 信頼 → 行動」というストーリーを意識すると◎。
ポイント③敷居の低い行動をゴールに設定する
ランディングページの目的(ゴール)を決めるときに大切なのが、「最初から難しい行動を求めすぎない」ということです。たとえば、いきなり「購入」や「契約」「有料登録」などをゴールにしてしまうと、多くの訪問者は「もう少し考えてからにしよう」「今すぐはちょっと…」と思って離脱してしまいます。
理由は訪問者があなたのサービスをまだ「よく知らない状態」であることが多いからです。
信頼や安心が十分にできていない段階で大きな決断を求めると、心理的なハードルが高すぎるのです。
ハードルを下げる工夫がポイント
そこで効果的なのが、「まずは気軽に行動できるゴール」を設定することです。
たとえば次のようなものがあります。
- 「無料で資料をダウンロード」
- 「30日間無料体験」
- 「LINEで簡単相談」
- 「限定プレゼントをもらう」
- 「無料診断をしてみる」
こうした行動は「リスクが少なくて、すぐできる」と感じられるため、申し込み率(コンバージョン率)がぐっと上がります。実際に、同じランディングページでも、ゴールを「購入」から「無料プレゼント」に変更しただけで、申し込みが10倍以上に増えたケースもあります。
それほど、“心理的なハードルを下げること”は大きな効果を生むのです。
なぜ「気軽な行動」が大事なのか?
人は初めてのものに対して警戒心を持ちます。特にネット上では「どんな会社だろう?」「押し売りされたら嫌だな」と感じることが多く、最初の行動を起こすまでに時間がかかります。
そこで、
「無料」「お試し」「簡単」「今すぐできる」
といった言葉があると、行動のハードルが一気に下がります。
これは心理学でも「フット・イン・ザ・ドア効果」と呼ばれる有名な原理で、最初に小さな行動をしてもらうと、その後の大きな行動(購入や契約)にもつながりやすくなることが知られています。
- いきなり購入や契約をゴールにすると、訪問者は離脱しやすい。
- まずは「無料体験」「サンプル請求」「簡単相談」など、気軽に行動できるゴールを設定する。
- 小さな行動の積み重ねが、最終的な購入や契約につながる。
- “心理的ハードルを下げる”ことが、成果を出すランディングページの基本。
ポイント④ベネフィットを明示する
ランディングページを作るうえで、意外と見落とされがちなのが「ベネフィット(benefit)」です。
ベネフィットとは、お客様がその商品やサービスを使うことで得られる“嬉しい結果”や“変化”のことを指します。多くの人は「その商品にどんな機能があるのか」ではなく、「それを使うと自分にどんな良いことが起きるのか」で心を動かされます。
特徴とベネフィットの違い
たとえば、掃除機を例にしてみましょう。
- 特徴(機能の説明):「吸引力が強い最新モーターを搭載しています」
- ベネフィット(得られる効果):「掃除時間が半分になり、家事の負担が軽くなる」
同じ製品でも、「どんな性能か」ではなく「それで生活がどう楽になるか」を伝えたほうが、読んだ人の心に響きやすくなります。つまり、特徴は“スペックの話”、ベネフィットは“体験の話”です。
LPではこの“体験のイメージ”をできるだけ具体的に伝えることが大切です。
ベネフィットを伝えるときのコツ
1.「その結果どうなるか?」を考える
例:「軽い靴」→「長時間歩いても疲れにくい」
「低糖質スイーツ」→「ダイエット中でも甘いものを楽しめる」
2.読んだ人の生活が変わるイメージを描かせる
「これを使えば、今の悩みが解決し、毎日がどんなふうに変わるのか?」を文章で描くと効果的です。
たとえば、「忙しい朝でも3分で準備完了」「家族の時間が増える」など、日常に結びつく表現が良いです。
3.3~5個ほど箇条書きで整理する
一度にたくさんの情報を見せるより、「お客様が得られるメリット」を3~5点にまとめて伝えると、頭に入りやすくなります。箇条書きにすることで、視覚的にも読みやすく、理解がスムーズになります。
心理的なポイント
人は理屈よりも「感情」で動く生き物です。「便利そう」「気持ちよさそう」「自分に合っている気がする」と感じることで、行動につながります。だからこそベネフィットを伝えるときは数字やデータより、“変化した未来”を想像できる言葉を選ぶことがポイントです。
- 特徴(機能)ではなく、「使うとどうなるか」というベネフィットを伝える。
- 「その結果どうなる?」と自分に問いかけながら、3〜5個の具体的なメリットを整理する。
- 生活や気持ちの変化を描くことで、訪問者の感情に訴えられる。
- 読んだ人が「これ、自分にもいいかも」と感じる言葉を意識する。
ポイント⑤入力フォームはシンプルにする
ランディングページで商品やサービスに興味を持ってもらえても、最後の「入力フォーム」でつまずいてしまう人はとても多いです。実は、入力フォームの長さや複雑さが、コンバージョン率(申し込み率)に大きく影響します。訪問者が入力画面にたどり着いたということは、すでにある程度の関心を持ってくれています。しかし、そこで「入力項目が多い」「面倒そう」と感じると、「今はやめておこう」と離脱してしまうケースが少なくありません。
なぜフォームが長いと離脱するのか
人は「手間がかかりそう」と思った瞬間に行動をやめてしまう傾向があります。
特にスマートフォンから見ている人にとっては、名前・住所・電話番号・生年月日などを何度も入力するのは大きな負担です。つまり、フォームは“心理的ハードル”の最終関門なのです。
また、個人情報を多く求められると、「この会社は何に使うの?」「営業電話が来たら嫌だな…」と不安に感じる人もいます。このように、情報を求めすぎると信頼感よりも警戒心が先に立つ場合があります。
入力フォーム改善のポイント
最初の段階では「本当に必要な項目」だけに絞るのがコツです。
たとえば、
- 名前(またはニックネームでもOK)
- メールアドレス
この2つだけでも、申し込みの第一歩としては十分です。実際多くのLPで「項目を減らしただけで申し込み率が倍増した」という事例もあります。
そして、申し込み後のフォローや営業のタイミングで「電話番号」や「住所」などの詳細を改めて聞くようにすれば訪問者の負担を減らせます。
さらに効果を上げる工夫
- 入力補助を使う(例:郵便番号で住所を自動入力)
- 必須項目を最小限にする(星印「*」が多すぎないように)
- ボタンの文言をやさしくする(「送信」ではなく「無料で申し込む」「今すぐ体験する」など)
- スマホでも入力しやすいデザインにする(ボタンや入力欄を大きく、誤入力を防ぐ)
これらを意識するだけで、ユーザー体験がぐっと向上します。
- 入力フォームは「短く・簡単に・安心して書ける」ことが大切。
- 最初は「名前」と「メールアドレス」だけでもOK。
- 項目を増やすのは、信頼関係ができてからでも遅くない。
- 入力しやすさと心理的ハードルの低さが、コンバージョン率を大きく左右する。

まとめ:成果につながるランディングページを作る5つのポイント
ランディングページを成功させるために大切なのはデザインや見た目だけではありません。「訪問した人が迷わず、安心して行動できる流れ」を作ることが一番のポイントです。
そのために意識したいのが、次の5つです。
【1】具体的でわかりやすいキャッチコピー
最初の3秒で「自分に関係がある」と感じてもらえるように、数字や効果を交えながら短く具体的に伝えましょう。
【2】ゴールは必ず1つに絞る
1ページに複数の目的を入れると訪問者は迷って行動しなくなります。
「このページでは何をしてほしいのか」を明確にし全体をその目的に集中させましょう。
【3】敷居の低い行動をゴールにする
いきなり「購入」や「契約」を求めるよりも、「無料体験」「資料請求」など、気軽に行動できるゴールを設定すると成果が出やすくなります。
【4】ベネフィットを明確に示す
商品の特徴だけでなく、「それを使うとどんな良いことがあるのか」を具体的に伝えましょう。
“機能”ではなく“得られる体験”をイメージさせることが大切です。
【5】入力フォームはシンプルにする
せっかく興味を持っても、入力項目が多いと途中で離脱されてしまいます。
最初は「名前」と「メールアドレス」だけなど、できるだけ簡単に始められる形にしましょう。
【最後に】
この5つのポイントを意識するだけで、ランディングページの成果は大きく変わります。
大切なのは、「見た目を整えること」よりも、訪問者の気持ちを理解して設計することです。
「どんな人が見て、どんな不安を感じ














