n13)ランディングページを知ろう

2025年09月30日

インターネットで集客するときは、会社やお店の「Webサイト」だけでなく、ランディングページと呼ばれる特別なページを使うことがあります。ランディングページとは、商品の購入や資料請求など、来てくれた人に具体的な行動をしてもらうためのページです。情報を幅広く紹介する一般的なWebサイトとは、考え方や作り方が異なります。

ランディングページとは

ランディングページ(英語表記:Landing Page)とは、特定の商品やサービスを紹介し、そこで「購入」や「資料請求」などの行動をしてもらうことを目的に作られた、1ページだけで完結するWebページのことです。頭文字をとって「LP(エルピー)」と呼ばれることもあります。

Webサイトに訪れる人は、必ず何かしらの期待や関心を持ってアクセスしています。もし、その人に伝えたい内容が特定の商品やサービスに絞られているなら、専用のランディングページを用意した方が、より分かりやすく効果的にアピールできます。ネット集客においてランディングページは非常によく使われる手法なのです。

広く使われる「ランディングページ」の意味

もともと「Landing(着地する)」という言葉のとおり、ランディングページは「ネット広告やリンクをクリックしたときに、最初に表示されるページ全般」を指していました。
つまり、企業やお店のWebサイトのトップページなども、広い意味ではランディングページに含まれていたのです。

しかし、現在のマーケティング分野では、1ページで構成された特定商品やサービスの告知・販売ページを指す意味で使われることが一般的になっています。なお、アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」では、本来の意味どおり「訪問者が最初にアクセスしたページ」を「ランディングページ」として扱います。そのため、マーケティングで使う意味と混同しないよう注意が必要です。

ランディングページの目的と用途

ランディングページを使う目的はとてもシンプルです。
それは、資料請求・お問い合わせ・購入など「コンバージョン(成果)」をできるだけ多く獲得することです。では、ランディングページを使うとどんなメリットがあるのでしょうか?
主に次の3つが挙げられます。

1. 商品やサービスを魅力的に伝えやすい

伝えたい一つのメッセージに集中できるため訴求力が高まる。

・一貫したストーリーを作れる

ヘッドライン(見出し)→ サブヘッド(短い説明)→ 利点(ベネフィット)→ 証拠(レビュー・導入実績)→ CTA(行動を促すボタン)という流れで、訪問者が自然に価値を理解できる構成にします。

・ベネフィット重視で書く

機能(Feature)ではなく、使うことで得られる結果(Benefit)を最初に示すと刺さりやすいです。

・視覚で訴える

商品画像、使用シーン写真、デモ動画、アイコン等を使って「どう便利になるか」を直感的に伝えます。

・信頼を補強する要素を入れる

導入事例、顧客の声、数値(利用者数・満足度)、メディア掲載実績などは説得力を高めます。

・実践TIP

最初にキャッチコピーを2〜3案作ってA/Bテストし、最も反応の良い文言を採用する。

2. 離脱を防ぎやすい

余計なリンクや選択肢を減らして、訪問者をゴール(コンバージョン)に導きやすくする。

・ナビゲーションを最小化

ヘッダーのグローバルナビなどを外し、訪問者が他ページへ行かないようにします(※ブランドや状況により例外あり)。

・CTAを繰り返す

ページの上・中・下に同じ行動を促すボタンを置き、どの位置でも申し込みしやすくします。色は背景と強く差をつけて目立たせる。

・フォームの簡素化

最初は必要最小限の項目だけ求める(名前・メールなど)。入力が長いと離脱率が上がるので、段階的フォーム(ステップ形式)にする手も有効です。

・スクロール誘導と内部リンク

長いLPでもアンカーメニュー(ページ内リンク)で目的の箇所にすぐ飛べるようにして、ストレスを減らします。

・離脱防止施策

限定オファーや残り枠の表示、再訪時のリマインドなどで戻ってきてもらう工夫をする。ただし誇張は信頼を失うので慎重に。

・実践TIP

モバイルでの表示・フォーム操作を必ずチェック。モバイルが使いにくいと離脱が急増します。

3. コストを抑えやすい

1ページに絞ることで制作時間・運用コストを抑え、素早く検証できる。

・制作が速く低コスト

フルサイトを構築するよりページ数が少ないため、デザイン・コーディングの工数が減ります。テンプレートやLP専用ツールを使えばさらに短時間で作成可能です。

・改善(PDCA)がしやすい

1ページを少しずつ改善(見出し・画像・CTAの色・フォーム項目など)して効果を比べるA/Bテストが容易。改善結果をすぐ反映できるので、無駄な投資を減らせます。

・用途ごとに使い分けられる

広告キャンペーンや季節プロモーションごとにLPを作って効果測定→最適化する運用が可能。汎用サイトを毎回いじるより効率的です。

・注意点

極端に機能を詰め込みすぎると逆に制作費用が上がることもあります。決済や会員連携など高度な機能が必要な場合は事前に見積りを取ると安心。

・実践TIP

まずは「最低限の要素」でLPを作り、最初の反応を見てから追加投資する方法がリスクが小さいです。

ランディングページ制作の費用

ランディングページの制作費用は、依頼する相手によって大きく変わります。
Web制作会社や広告代理店に依頼する場合、10万〜50万円程度が一般的な相場です。
特に多いのは 1ページあたり15万円前後 というケースでしょう。

この金額の違いは、以下のような要素で決まります:

  • デザインやコピーライティングの質(どれだけ時間をかけて作り込まれているか)
  • 分析や改善サービスの有無(アクセス解析や改善提案を含むかどうか)
  • 依頼主側の関与度合い(原稿や写真をどこまで自分で用意するか)

自作ツールという選択肢

最近では、専門知識がなくても簡単にランディングページを作れるツールが数多く登場しています。
これらを使えば、低コストでスピーディーに制作できるため、昔に比べてランディングページ活用のハードルはぐっと下がっています。ただし、ツールで作る場合は「デザインの自由度」や「文章の説得力」でプロに依頼するものと差が出やすいのも事実です。

どう選ぶべきか?

しっかり成果を狙いたい → プロに依頼するのがおすすめ

特に広告予算をかけて集客する場合、ページの質が売上に直結するので、経験豊富な制作会社に任せる方が安心です。

まずは試したい・予算が限られている → 自作ツールを活用

費用を抑えてスモールスタートし、成果が見えてきた段階でプロに依頼すると、効率よく投資できます。

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