n09)集客型Webサイトの制作と運営
2025年09月02日
集客型Webサイトの基本・保有しているだけでは意味がない?
SNSが集客の要となった現在でもWebサイトはネット集客において、充分なコンテンツと情報配信、信頼性を確保するために大切なツールです。ただし、ただWebサイトを保有しているだけでは訪問ユーザーが顧客となることはほとんどありません。
集客できるWebサイトとはどのようなものでしょうか?
WEB1.0と呼ばれた時代はWebサイトの制作は高額な費用が必要だったため、保有している中小企業は稀でした。現在では大変安価なWebサイト制作ツールや無料ツールがあり、スタートしたばかりのショップや中小企業、個人事業主でも簡単にWebサイトを保有できるようになりました。
かつてはライバルが少なかったため、実際にWeb サイトを保有しているだけでネットから集客できていました。特別な施策を講じる必要もなかったのです。
ところが現在においては、 企業やショップ派当たり前のようにWebサイトを保有するため、Web サイト自体にも “戦略性” が求められるようになってきました。
「デザイン思考」と「マーケティング思考」のWebサイト
Webサイトといえば写真の綺麗さや色使い、デザインなどの視覚的なイメージばかりが気になりがちですが、会社案内のパンフレットをWebに落としただけでは売り上げアップや顧客獲得という目的には貢献しないWebサイトになってしまいます。カッコいい!綺麗!という感想や感動だけではそこで売られている商品やサービスの本質も必要性も伝わらず、また購入したい気持ちにもならないからです。
デザインに重点をおいて制作されたWebサイトは「デザイン思考のWebサイト」と呼ばれます。
一方、集客面で役立つWebサイトとは、売り上げや顧客獲得に結び付く施策があり、初めから集客することを計画して作られます。このようなWebサイトは「マーケティング思考のWebサイト」 と呼ばれます。
「どういった導線によって見込み客を集めてくるのか?」 「Webサイトに訪れた見込み客にどのようなしかけで商品購買、サービス利用を促し、顧客化するか」といった一連の流れを先に固めて制作していきます。
デザインは企業やショップ、商品の魅力を伝える一要素であって、イメージ作りに貢献しますがWebサイト制作の目的ではありません。
デザイン性はブランディングのために重要な要素ですが、それよりも前に顧客獲得のシナリオを計画し、変化に対応できる設計を行う集客型Webサイトを制作することが大切です。
「デザイン思考のWebサイト」 と 「マーケティング思考のWebサイト」の違い
デザイン思考のWebサイト | マーケティング思考のWebサイト |
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色合い、写真、レイアウトなどの見た目やデザインの美しさを重視して作られている | 訪問者をどのように誘導して、問い合わせや購入などの行動(コンバージョン)につなげるかを重視して作られている |
誰に向けたサイトか、どんなサービスや強みがあるのかが一目でわかりにくい | ターゲット、提供サービス、強みが明確で、訪問者がすぐに理解できる構成になっている |
会社案内やパンフレットの情報をデザインを変えて載せただけで、訪問者の行動を促す仕組みは少ない | 見込み客の興味・関心を引き、購買や問い合わせなどの行動を促すように作られたコンテンツが中心 |

集客型 Web サイトの2つの役割
集客型 Web サイトの役割は大きく2つあります。
顧客獲得につなげるためには、見込み客との関係を育んでいくこと、見込み客の行動の変化を促すことをWebサイトの役割として意識する必要があります。
1.見込み客との関係構築
検索サイトやネット広告など、 何かしらのルート経由でWebサイトへと来訪した見込み客に対して、 自社や自社の商品・サービスへの興味関心度合いを向上させるための情報をコンテンツとして提供します。Webサイトのコンテンツを通じて、まだ興味・関心が薄い見込み客を顧客化に向けて育むという役割です。 「気になって調べた」という程度の見込み客の興味・関心を、いかに高めて 「問い合わせ」 や 「資料請求」 などのコンバージョンへと結び付けるかという視点で、Webサイトを設計する必要があります。
2.見込み客のリード
自社や商品、サービスに対して興味関心を持った見込み客の個人情報を取得することは集客型Webサイトのとても大切な役割です。例えば興味を持ってくださった見込み客の行動を喚起するキャンペーンを 「オファーコンテンツ」として無料 (または低価格) で用意しておき、提供の条件としてお客様の個人情報を取得するという方法です。 見込み客の情報を取得することによって、その後の営業・販促活動をより効果的に進めることができるようになります。