ホームページ制作・予算10万円でできることできないこと
ホームページのエトセトラ vol.
「10万円でホームページは作れますか?」という質問があります。結論から言えば10万円でもホームページは作れます。ただし、できることとできないことがありその違いを理解しておくことが後悔しない選択につながります。
10万円で実現できるホームページの基本
予算10万円で制作できるホームページは基本的にシンプルな構成のサイトになります。具体的には、トップページを含めて1〜3ページ程度の規模が一般的です。TOPページ、サービス紹介、会社概要+アクセスマップ、簡単なお問い合わせフォームといった基本的なページで構成されるイメージです。
デザインについては既存のテンプレートをベースにしたものが中心になります。フリーツールやCMSを使って数千種類の中から業種や好みに合ったテンプレートを選び、ロゴや写真、文章を差し替えていく形です。完全オリジナルのデザインは難しいもののテンプレートも近年は非常に洗練されており、見栄えの良いサイトを作ることは十分可能です。
レスポンシブデザイン、つまりスマートフォンやタブレットでも見やすく表示される仕様は、10万円の予算でも対応していることが多いでしょう。現在はテンプレート自体がレスポンシブ対応しているものがほとんどなので、特別な追加費用なしで実現できます。
この予算でできる具体的な機能
お問い合わせフォームは10万円の予算内で設置できる基本機能の一つです。名前、メールアドレス、問い合わせ内容といったシンプルなフォームであれば、標準的なプラグインを使って実装できることもあります。自動返信メールの設定も可能です。
Googleマップの埋め込みも問題なく対応できます。店舗や事務所の所在地を地図で表示することは訪問者にとって便利な機能ですし、実装も比較的簡単です。
基本的なSEO設定も予算内で行えます。ページタイトル、メタディスクリプション、見出しタグの適切な設定といった、検索エンジンに認識してもらうための基礎的な対策は含まれることが多いでしょう。ただし、継続的なSEOコンサルティングや高度な検索順位向上施策は別途費用が必要になります。
SNSとの連携も基本的な範囲であれば可能です。FacebookやInstagramのフィードを表示したり、各ページにSNSシェアボタンを設置したりといった機能は標準的なプラグインで実装できます。
10万円では難しいこと
一方で、この予算では実現が難しいこともあります。
完全オリジナルで企業ブランドを高めることです。デザイナーがゼロからレイアウトを考え、グラフィックを作成し、ブランドイメージに合わせた独自性の高いサイトを構築するには、デザイン費だけで10万円以上かかります。
ページ数が多いサイトも10万円では厳しくなります。20ページ、30ページといった大規模なサイトは、コンテンツの整理や構成、各ページの制作に時間がかかるため予算オーバーになりやすいです。
高度な機能の実装も難しい領域です。たとえば会員登録・ログイン機能、マイページ機能、決済機能を備えたECサイト、複雑な予約システム、顧客管理システムとの連携などは、開発工数が大きくなるため10万円では対応できないケースがほとんどです。
撮影や動画制作も別途費用が必要です。プロのカメラマンに依頼して店舗や商品を撮影してもらったり、会社紹介の動画を制作したりする場合はそれだけで数万円から数十万円の費用がかかります。10万円の予算の中には、基本的にこうしたコンテンツ制作費は含まれていません。機能の拡張性には限界があることを理解しておく必要があります。
テンプレートとオリジナルデザインの違い
テンプレートを使ったサイトとオリジナルデザインのサイトにはどんな違いがあるのでしょうか。テンプレートの最大のメリットはコストと時間を大幅に削減できることです。デザインの基本構造ができあがっているため、制作期間も短く2〜3週間程度で完成することも珍しくありません。
デメリットとしては他のサイトと似たデザインになる可能性があることです。特に人気のテンプレートは多くのサイトで使われているため、業種が同じだと「どこかで見たことがある」印象を持たれることもあります。また、レイアウトの自由度がある程度制限されるため、「ここにこういう要素を入れたい」という細かい要望に応えられないこともあります。
ただし、テンプレートだからといって品質が低いわけではありません。有料のプレミアムテンプレートは、プロのデザイナーが設計しており、デザイン性も機能性も優れています。カスタマイズ次第で、十分に魅力的なサイトに仕上げることができます。
制作会社選びのポイント
10万円という予算で依頼する場合制作会社選びは特に重要です。同じ予算でも、提供されるサービス内容は会社によって大きく異なります。
まず確認したいのは10万円に何が含まれているかです。ドメイン取得費用、サーバー初期設定費用、基本的なSEO設定、お問い合わせフォーム設置など、必要な要素がパッケージに含まれているか確認しましょう。「10万円」と謳っていても、実際には追加費用、別途費用が次々と発生するケースもあるので注意が必要です。
納品後のサポート体制も大切なポイントです。公開後に文章の修正が必要になったとき、画像を差し替えたいときどのように対応してもらえるのか。更新方法のレクチャーは含まれているか、操作マニュアルは提供されるか、といった点を確認しておくと安心です。
データの所有権についても確認しておきましょう。将来的に別の会社にリニューアルを依頼したくなったとき、サイトのデータを譲渡してもらえるか、ドメインの管理権は誰が持つのかこうした点が明確になっていると、後々のトラブルを避けられます。
自分で更新できるかどうか
10万円で制作したサイトを自分で更新できるかどうかは重要な判断基準です。WordPressのようなCMSで構築されていれば専門知識がなくても文章や画像の差し替えは比較的簡単にできます。ブログ記事の追加も慣れればスムーズに行えるでしょう。
制作会社によっては更新のしやすさに差があります。管理画面の使い方が分かりやすいか、マニュアルは用意されているか、初回の操作説明はしてもらえるかといった点を契約前に確認しておくことをおすすめします。
自分で更新できるサイトであれば、公開後の維持費を抑えられます。業者に更新を依頼すると、1回あたり数千円から1万円程度の費用がかかることもあるため、長期的に見ると大きな差になります。
優先順位を決めるましょう
予算が限られている場合は何を優先するかを明確にすることが成功のカギです。デザインの美しさを最優先するのか、機能の充実を重視するのか、それともページ数を多くしたいのか。すべてを盛り込もうとすると予算オーバーになるかどれも中途半端になってしまいます。
飲食店のサイトであれば美味しそうな料理の写真を大きく見せるデザインと予約フォームの使いやすさを優先するかもしれません。士業の事務所であれば信頼感を与えるシンプルなデザインとサービス内容の詳しい説明ページを重視するでしょう。
自社のビジネスにとって何が最も重要かを考え、その要素に予算を集中させることで10万円でも効果的なサイトを作ることができます。
段階的な成長を考える
10万円でシンプルなサイトを作りビジネスの成長に合わせて機能を追加していくという考え方もあります。最初は基本的な情報を掲載するサイトとしてスタートし、売上が増えてきたらECサイト機能を追加する、問い合わせが増えてきたら予約システムを導入する…といった段階的なアプローチです。
CMSで構築しておけば後からプラグインを追加して機能を拡張できます。デザインのリニューアルも、テーマを変更することで比較的低コストで実現できます。最初から完璧を目指すのではなくまずはスタートラインに立つことを優先するのも賢い選択です。
維持費用も忘れずに
10万円は初期制作費用ですが、ホームページを運用していくには継続的な費用も発生します。ドメイン費用は年間1,000〜2,000円程度、レンタルサーバー費用は月額500〜1,000円程度が一般的です。年間で計算すると、7,000〜14,000円程度の維持費がかかります。
サイトのセキュリティを保つためのアップデートや万が一のトラブルに備えたバックアップなども必要です。自分で対応できれば費用は抑えられますが、10万円クラスのWebサイト保守管理を業者に依頼する場合は月額5,000〜10,000円程度が相場です。
こうした維持費用も含めて年間でどのくらいのコストがかかるのか試算しておくことをおすすめします。
無料サービスという選択肢
予算が非常に限られている場合、無料のホームページ作成サービスという選択肢もあります。簡単Webサイト公開サービスを使えば自分でサイトを作ることができます。費用をほぼゼロに抑えられるのが最大のメリットです。
ただし無料プランには制限があります。独自ドメインが使えない、広告が表示される、機能が制限されている、といった制約があるため、ビジネス用途では少し物足りなく感じるかもしれません。有料プランにアップグレードすると月額1,000〜10,000円程度かかります。
自分で作る場合、デザインのセンスや時間も必要です。「餅は餅屋」という言葉もあるようにプロに任せることで得られる完成度や安心感も価値があります。自分の時間をどう使うかという観点も含めて総合的に判断すると良いでしょう。
見積もりの取り方
複数の制作会社から見積もりを取ることをおすすめします。その際、「10万円でできる範囲を教えてください」というオープンな聞き方と、「これとこれの機能が欲しいのですが10万円で可能ですか」という具体的な聞き方の両方を試してみると良いでしょう。
見積書には何が含まれて何が含まれないのかを明記してもらいましょう。ページ数、使用するテンプレート、フォームの数、画像点数、修正回数、納期、保守サポートの有無など、詳細が分かるほど後々のトラブルを避けられます。
制作会社の過去の実績も確認しておくと参考になります。ポートフォリオを見せてもらい、10万円程度の予算で作られたサイトがあれば、完成イメージが掴みやすくなります。
写真や文章の準備
制作費用を抑えるコツの一つは素材を自分で用意することです。写真や文章を制作会社に任せるとそれだけで数万円かかることもあります。スマートフォンで撮影した写真でも明るい場所で丁寧に撮れば十分使えます。文章も自分の言葉で書いた方が温かみが伝わることもあります。
もちろんプロのカメラマンやライターに依頼した方が品質は高くなります。予算が限られているなら、まずは自分でできることは自分でやってみて、その分を制作費用に回すという選択肢もあります。
フリー素材の写真を活用する方法もあります。商用利用可能な素材サイトは多数あり質の高い写真も手に入ります。ただしフリー素材は使いまわされるため、同じ素材を使っている他のサイトと被る可能性があります。できれば自社独自の写真を用意した方が差別化できます。
10万円で成功するために
予算10万円でホームページを制作する場合、何よりも大切なのは「目的を明確にすること」です。名刺代わりに会社の存在を示せればいいのか、問い合わせを増やしたいのか、商品の魅力を伝えたいのか。目的がはっきりしていれば限られた予算の中で優先すべきことも見えてきます。
10万円でも戦略的に作れば十分に機能するサイトは作れます。情報が整理されていて見やすいサイトは訪問者に良い印象を与えます。ホームページは作って終わりではなく育てていくものだという意識も大切です。情報を更新して鮮度を保ち、SNSと併用しながら訪問者の反応を受け止め、継続的な改善の取り組みを行うことでサイトの価値とサービスの信頼性を高めていきます。
この記事の監修・執筆:ラクスク制作チーム
Web制作歴25年・デザイン歴30年の専門家ユニットが実務経験と500社以上の実績に基づき、最新のWeb知識を検証・発信しています。




















