リース契約のホームページが「問題視される」理由

ホームページのエトセトラ vol.

ホームページのリース契約について調べていると「気をつけたほうがいい」「問題が多い」といった情報を目にすることが少なくありません。実際、リース契約でホームページを導入した企業から、想定外のトラブルに巻き込まれたという相談は後を絶たない状況です。なぜリース契約のホームページがこれほど問題視されるのか、その理由を具体的に見ていきましょう。

そもそもWebサイトのリース契約は法的に適正なのか

リース契約という言葉を聞くとコピー機や車のリースを思い浮かべる方が多いでしょう。しかしWebサイトのリース契約は従来のリース契約とは本質的に異なる問題を抱えています。

リース契約法で定められている本来のリース契約は、物理的な動産、つまりコピー機や車、機械設備といった「モノ」を対象としています。ところがWebサイトは物理的な「モノ」ではなく、著作物やデータです。サーバーやドメインも「使用権」であり所有できる物品ではありません。

Webサイトのリース契約はリース契約の対象となる「物件」の要件を満たさない可能性が指摘されています。実際には「リース契約」という名目でも実態は割賦販売契約や長期サービス提供契約に金融が組み合わさったものであることが多いのです。

国民生活センターにはホームページのリース契約に関する相談が多数寄せられており、「実質的にリース契約の要件を満たしていない可能性がある」という指摘もされています。法的な判断が必要な場合は、契約前に弁護士に相談することをお勧めします。

中途解約できない契約の罠

リース契約の最大の問題点は原則として中途解約ができないという点です。これは金融商品取引法に基づくリース契約の性質上、避けられない仕組みになっています。

通常のホームページ制作サービスであればサービスに不満があったり事業方針が変わったりした場合、契約を解除することができます。
リース契約の場合は5年や7年といった長期契約を結んだ後に「やっぱり解約したい」と思っても残りの期間分の料金を一括で支払わなければなりません。
(※一部のホームページ制作会社でも契約内容によって満期までの解約は残りの期間分を一括請求するケースがあります。)

実際に起きているトラブルとして契約から2年後に事業内容を大きく変更することになった企業が、リース契約を解除しようとしたところ、残り3年分の料金として200万円以上の請求を受けたというケースがあります。月額3万円程度だと思って契約したものの、総額では300万円を超える契約になっていたことに後から気づくパターンです。

深刻なのは事業そのものを廃業する場合でもリース契約の支払い義務は消滅しないことです。ホームページを使わなくなっても契約期間が終了するまで毎月の支払いが続きます。これは事業者にとって大きな資金的負担となります。

更新やメンテナンスの制限が厳しい

リース契約のホームページは契約期間中の更新やメンテナンスに大きな制限がかかることが一般的です。自社で自由に更新できると思っていたのに、実際には制作会社を通してしか修正できず、その都度高額な費用を請求されるというトラブルが頻発しています。

特に問題なのは事業の成長に合わせてホームページを改善していきたいというニーズに対応できない点です。新商品を追加したい、サービス内容を変更したい、デザインを一新したいといった要望があっても、リース契約では柔軟な対応が困難です。変更できたとしても別途高額な費用がかかるか、新たなリース契約を追加で結ぶことになるケースが多く見られます。

実際の事例として、飲食店を経営する事業者がメニューの写真を1枚差し替えるだけで5万円を請求されたというケースがあります。通常であれば数千円、あるいは自分で更新できる作業に対してリース契約では制作会社を通す必要があり、高額な作業費用が発生してしまうのです。

また、契約期間終了後にホームページのデータや所有権が自社に移転されない契約になっている点にも注意が必要です。5年間毎月料金を支払い続けたにもかかわらず、契約終了と同時にホームページが消滅してしまい、それまで積み上げてきたSEO評価やドメインの信頼性がゼロになってしまったという事例も報告されています。

総額が不明瞭な料金体系

リース契約では月額料金のみが強調され、総支払額が契約時に明確に説明されないケースが問題視されています。「月々2万9,800円」という表示だけを見て契約したところ、実際には7年契約で総額250万円の支払いになることを後から知ったという相談が多数寄せられています。

一般的なホームページ制作であれば、初期費用30万円、月額管理費5,000円といった形で費用が明確です。またサブスクホームページの場合は月々料金やその範囲でのサービス内容も明確です。
しかしリース契約の場合、制作費、リース手数料、金利、保守費用などが複雑に組み合わさっており、最終的にいくら支払うことになるのかが非常にわかりにくい構造になっています。

実際の市場価格と比較するとリース契約の総額は通常の制作費用の2倍から3倍に達することも珍しくありません。30万円で制作できるホームページを、リース契約では総額100万円以上支払うことになるケースもあります。この価格差はリース会社への手数料や金利負担が上乗せされているためです。

特に注意すべきなのは月額料金に何が含まれているのかが不明確なケースです。サーバー代、ドメイン代、保守費用、更新費用などが別途請求される場合、月額料金以外にも毎月数万円の支払いが発生することがあります。契約書を細かく確認しないと、このような追加費用の存在に気づかないまま契約してしまうのです。

所有権が移転しないリスク

リース契約の本質的な問題は長期間料金を支払い続けてもホームページの所有権が自社に移転しないケースがあることです。これは車のリース契約とは異なる点で、多くの事業者が誤解しているポイントでもあります。

契約期間が終了した時点で、ホームページのデータやドメインの所有権がどうなるのかが契約書に明記されていない、あるいは小さな文字で「契約終了後は返却」と書かれているケースがあります。5年間で200万円以上支払ったにもかかわらず、契約終了後に何も手元に残らないという事態が実際に起きています。

さらに問題なのは契約期間中に積み上げてきたSEO評価やGoogleビジネスプロフィールとの連携、顧客からのレビューなども、契約終了と同時に失われてしまうことです。ドメインの所有権が制作会社側にある場合、そのドメインで獲得してきた検索順位やブランド認知も引き継ぐことができません。

ドメインの問題は特に深刻です。契約期間中に自社のドメインとして認識していたものが、実は制作会社の所有物だった場合、契約終了後にそのドメインを使い続けることができません。名刺やチラシに印刷したURLも使えなくなり、それまでの広告投資が無駄になってしまいます。

契約内容の説明不足によるトラブル

リース契約のホームページ販売では営業担当者が契約の重要な部分を十分に説明しないまま契約を進めるケースが問題視されています。特に「簡単に更新できます」「いつでも解約できます」といった誤解を招く説明をされたという報告が多数あります。

実際には更新には毎回費用がかかる、解約には残金の一括払いが必要といった重要な条件が、契約後に初めて明らかになるトラブルが頻発しています。契約書に小さな文字で記載されていても、営業時の説明と異なる内容であれば、契約者が不利益を被ることになります。

消費者契約法では、事業者が重要事項を説明しなかった場合や誤解を招く説明をした場合、契約取消の対象になる可能性があります。しかし実際には契約取消を求めて争うには時間と費用がかかるため、多くの事業者が泣き寝入りしているのが現状です。

特に注意が必要なのは、電話営業や訪問営業で「今なら特別価格」「キャンペーン中」といった言葉で契約を急がせるケースです。十分な検討時間を与えず、契約書の詳細を確認させないまま署名させる手法は、後々大きなトラブルの原因となっています。

リース契約の代わりに検討すべき選択肢

リース契約の問題点を理解した上でより安全で柔軟な選択肢を検討することが重要です。現在では、初期費用を抑えながらも所有権が明確で、いつでも解約できるサブスクホームページ制作サービスが増えています。

このようなサブスクリプション型のサービスでは月額制でありながら契約期間の縛りがなく、不要になればいつでも解約できる仕組みになっています。また、ホームページのデータやドメインの所有権は最初から契約者側にあるため、サービスを解約しても自社のホームページは手元に残ります。

リース契約と比較すると、総支払額が大幅に抑えられるだけでなく、更新やメンテナンスの自由度も高く、事業の成長に合わせてホームページを柔軟に改善していくことが可能です。契約内容もシンプルでわかりやすく、隠れた費用が発生するリスクも低くなっています。

従来型の制作サービスでも初期費用を抑えたプランや分割払いに対応しているケースが増えています。これらのサービスでは、リース契約のような複雑な金融契約を伴わないため、契約内容も明確です。

既に契約してしまった場合の対処法

既にリース契約を結んでしまった場合でも諦める必要はありません。まずは契約書を詳しく確認し、説明を受けた内容と実際の契約内容に相違がないかをチェックしてください。

もし営業時の説明と契約書の内容が大きく異なる場合、消費者契約法に基づいて契約取消を主張できる可能性があります。また、クーリングオフ期間内であれば、無条件で契約を解除できるケースもあります。

国民生活センターや各地の消費生活センターではホームページのリース契約に関する相談を受け付けています。専門の相談員が状況を聞き取り、適切なアドバイスをしてくれます。一人で悩まず、まずは相談してみることが重要です。

法的な対応が必要な場合は弁護士に相談することをお勧めします。契約内容の法的妥当性や契約取消・解除の可能性について、専門家の見解を得ることができます。初回相談は無料で受け付けている法律事務所も多いので気軽に問い合わせてみましょう。

リース契約のホームページが問題視される理由は単に料金が高いというだけではありません。法的な妥当性の疑問、柔軟性の欠如、不明瞭な契約内容、所有権の問題など、事業運営に深刻な影響を与える要素が複合的に絡んでいます。ホームページは事業の顔となる重要なツールだからこそ、契約形態は慎重に選択する必要があります。契約前には必ず複数の選択肢を比較検討し、不明な点は納得するまで質問してください。そして少しでも不安がある場合は専門家に相談することが後々のトラブルを避ける最善の方法です。

この記事の監修・執筆:ラクスク制作チーム
Web制作歴25年・デザイン歴30年の専門家ユニットが実務経験と500社以上の実績に基づき、最新のWeb知識を検証・発信しています。

サブスク・ホームページ制作のラクスクが監修しています

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デザイン歴30年・Web制作歴25年の専門家を含むユニットが全案件の品質を直接管理しています
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