s04)レンタルサーバーを借りるときに知っておくと便利なこと
2024年04月02日
サーバーをレンタルする場合、複数の形態があり選択することになります。共用サーバーは他のユーザーと1台のサーバーを共有し、専用サーバーでは1台のサーバーを専有しますが、その中間的な性質を持つVPSもあります。
共用サーバー
共用サーバーは1台のサーバーを複数のユーザーと共有します。サーバーを安くレンタルしたい場合いは共用サーバーが適しています。WEBサーバーでよく利用され、ホームページ制作をご依頼いただくときも、最も多くご提案している形態です。
共用サーバーは、レンタルサーバー事業者がシステムを管理するため、ユーザーに管理者権限は与えられません。 ユーザーが使用できるソフトウェアは、レンタルサーバー事業者が指定したものに限られているので自由度はかなり低くなります。
また、共有しているユーザーの中にサーバーのリソースを大量に消費する人がいると、他のユーザーにも影響が及びます。
例えばWEBサイトの不具合で大量のスパムが入り込んだり、1人のユーザーや企業が一度に大量のメールを送信してブラックリストに載り、他社の同じサーバー(IPアドレス)のメールが弾かれてしまって届かなくなるといったケースもあります。
このような注意点や不便さはありますがその分利用料金は低く、提供されているサービスが自分の要件を満たす場合には十分に利用できます。
管理者権限
Unix系OSではroot権限と呼ばれます。コンピューターでは通常、動作に大きな影響を及ぼすような変更が簡単に行われないよう、操作の範囲が制限されています。管理者権限とはそのような重要な操作やトップレベルの設定を行える特別な権限のことです。
専用サーバー
1台のサーバーを専有するレンタルサーバーを専用サーバーといいます。ユーザーに管理者権限が与えられ、自由にソフトウェアを導入してシステムを構築できます。 1台のサーバーのリソース全てを1人で使えるため、他のユーザーの影響を受けません。ただし、一台丸ごとレンタルするため利用料金も高くなり、ユーザーがサーバーの管理を行える知識も必要です。一部のサービスでは、管理者権限をユーザーが持たず、サーバー管理を事業者に代行してもらえるサービスも提供されています。
VPS
専用サーバーのような自由度がありながら、利用料金を抑えたレンタルサーバー、VPS (バーチャルプライベートサーバー)があります。 共用サーバーのように1台のサーバーを複数のユーザーで共有しますが、VPSでは仮想化技術によってサーバーのリソースを各ユーザーに割り当て、ユーザーは割り当てられたリソースを専有しながら、専用サーバーのような自由度を得られます。管理者権限もユーザーに与えられる一方で、事業者に委託してサーバー管理を代行してもらうこともできる点は、 専用サーバーと同じです。
仮想化技術
実際のハードウェアとは異なる構成のハードウェアがあたかも存在するかのようにコンピューター上で扱えるようにする技術です。実際にハードウェアとして存在するサーバーを物理サーバーといいます。これに対して、 仮想化技術によってコンピューター上に仮想的に作られるサーバーを仮想サーバーといいます。
レンタルサーバーの選び方
共用サーバー (Shared Hosting)
複数のウェブサイトが同じサーバー上でリソースを共有します。コストが比較的安価であり、初めてウェブサイトを立ち上げる人に適しています。リソースの共有のため、トラフィックが多いサイトやリソースを大量に消費するサイトには向いていません。
専用サーバー (Dedicated Server)
ユーザーがサーバー全体のリソースを独占します。高いパフォーマンスと柔軟性がありますが、それに応じて高価です。大規模なビジネスやトラフィックの多いウェブサイト向けです。
VPS (Virtual Private Server)
1つの物理サーバー上で複数の仮想サーバーが実行されます。物理サーバーのリソースを仮想的に分割することで、独立性とパフォーマンスを実現します。専有サーバーに比べてコストが抑えられつつ、専用サーバーに近いパフォーマンスを得られます。
クラウドサーバー (Cloud Server)
クラウドインフラストラクチャー上に構築された仮想サーバーです。フレキシブルでスケーラブルなリソースを提供し、トラフィックの変動に柔軟に対応できます。従量課金制であり、使用した分だけ料金が発生します。
【フレキシブル性】
システムが異なる状況や要件に適応できることを意味します。例えば、リソースの追加や変更が比較的容易で、ユーザーが必要に応じてリソースを調整できることです。
【スケーラビリティ】
需要や負荷の変化に対応できる能力を指します。システムがスケーラブルであれば、トラフィックやユーザーの増加に合わせてリソースを追加し、必要なときに縮小できます。
デディケイテッドクラウド(Dedicated Cloud)
専有クラウドを意味します。クラウドコンピューティングサービスの一形態であり、ユーザーが専有するクラウドリソースを指します。他のテナントとリソースを共有せずに、個別に割り当てられたクラウドリソースを利用することができます。これにより、セキュリティやパフォーマンスの面で高い制御と柔軟性を提供します。
マネージドWordPressホスティング (Managed WordPress Hosting)
WordPress専用のホスティングサービスで、WordPressのセットアップやセキュリティ、パフォーマンスの最適化などをホストプロバイダーが管理します。WordPressサイトを運営するユーザーにとって管理が容易で、高速でセキュアな環境を提供します。