格安ホームページ制作と高額制作の違い
サブスクホームページ vol.
ホームページ制作を検討する際、50万円の見積もりと200万円の見積もりを見比べて戸惑った経験はありませんか。同じように見えるホームページなのに、なぜこんなに価格差があるのか。安い方を選んで後悔しないだろうか。そんな不安を抱えている方も多いでしょう。
実はホームページ制作の価格差には明確な理由があります。そして高ければ必ず良いというわけでもありません。大切なのは価格差の中身を理解して、あなたのビジネスに本当に必要なものを見極めることです。
私が見てきた事例では200万円かけて立派なサイトを作ったものの、運用に手が回らず放置状態になってしまった企業もあれば、50万円のシンプルなサイトで十分な成果を上げている企業もあります。価格の違いが何を意味するのか具体的に見ていきましょう。
50万円と200万円のWebサイト・具体的に何が違うのか
代表的な価格帯である50万円のホームページと200万円のホームページで何が違うのかを比較してみましょう。
50万円のホームページは打ち合わせやデザイン、設計、コーディングはシンプルに作られていることが多いです。既存のデザインを活かして制作されるため、サイト設計の自由度は限られますが、その分制作期間は短くコストも抑えられます。ページ数は10ページ程度で、会社概要、サービス紹介、お問い合わせフォームなど基本的な構成です。写真やイラストは既存の素材を使うか、クライアント側で用意するケースが多いでしょう。制作期間は1ヶ月から2ヶ月程度です。
200万円のホームページはゼロからプロのデザイナーがオリジナルデザインを起こし、ヒアリングも徹底されています。企業のブランドイメージに合わせて色使い、レイアウト、フォント、余白の取り方まで細かく設計します。ページ数は20ページから30ページ制作され、多階層の情報設計が可能です。プロのカメラマンによる撮影、イラストレーターによるオリジナルイラスト制作なども含まれることがあります。制作期間は3ヶ月から6ヶ月程度かかります。
この価格差を生む要素をもう少し詳しく見ていきましょう。
デザイン、躍動感の違いが価格を左右する
ホームページの価格差で最も大きいのがデザインにかける工数の違いです。
例えば50万円のホームページ制作では既存のテンプレートを使用します。WordPressの有料テーマや、制作会社が用意している汎用デザインを、企業のロゴや色に合わせて調整する程度です。デザインの工数が少ないためコストを抑えられます。ただし、他社と似たようなデザインになる可能性は高く、オリジナリティは出しにくいでしょう。
IT企業を経営するAさんは、最初に50万円でテンプレートベースのサイトを作りました。機能的には問題なかったのですが、競合他社のサイトと雰囲気が似ていて差別化が難しいと感じていました。事業が軌道に乗った2年後、180万円かけてオリジナルデザインのサイトに刷新したところ、「このデザインを見て問い合わせました」という声が増えたそうです。
高額なホームページ制作ではデザイナーが企業のブランド戦略をヒアリングし、ターゲット顧客の心に響くデザインを一から設計します。配色理論に基づいた色選び、ユーザーの視線の流れを考慮したレイアウト、企業の世界観を表現する写真やイラストの選定など、細部まで作り込みます。この工程には、デザイナーの経験とセンスや時間が必要です。
デザインのクオリティは訪問者の第一印象を大きく左右します。人は3秒でウェブサイトの信頼性を判断すると言われており、デザインの良し悪しが直接ビジネスの成果に影響することもあるのです。
コーディングの品質と技術力
デザインが同じように見えてもコーディング(プログラミング)の品質には大きな差があります。
50万円制作では基本的なコーディングで最小限の機能を実装します。ページの表示速度の最適化や、細かなアニメーション効果、高度なインタラクション(ユーザーの操作に応じた動き)などは省略されることが多いでしょう。将来的な拡張性を考慮した設計になっていないことも多く、後から大きな機能追加をしようとすると作り直しが必要になることもあります。
高額制作では表示速度の最適化、SEO対策を考慮したコード構造、アクセシビリティ(障害のある方でも使いやすい設計)への配慮など、見えない部分の品質にこだわります。また、将来的な機能追加や変更を見越して、拡張性の高い設計にすることも多いです。
飲食店チェーンを展開するBさんの会社では、最初45万円で作ったサイトに店舗検索機能を追加しようとしたところ既存のコード構造では対応できず、結局120万円かけて作り直すことになりました。最初から拡張性を考慮した設計にしていれば追加費用は30万円程度で済んだはずだったと、制作会社に言われたそうです。
コーディングの品質はユーザーの使いやすさだけでなく、Googleなどの検索エンジンの評価にも影響します。表示速度が遅いサイトは検索順位が下がりやすく集客力に差が出てきます。

オリジナル素材の有無
ホームページに使用する写真やイラスト、動画などの素材も、価格差の大きな要因です。
50万円制作では、無料または低価格の素材サイトから画像を選んで使用します。これらの素材は他のサイトでも使われている可能性が高くオリジナリティは出しにくいでしょう。またあなたのビジネスにぴったり合った素材が見つからないこともあります。
高額制作ではプロのカメラマンによる撮影が含まれることが多いです。実際のオフィス、商品、スタッフの写真を撮影しブランドイメージに合わせて編集します。必要に応じてイラストレーターにオリジナルイラストを依頼したり、動画制作を含めたりすることもあります。
デザイン事務所を運営するCさんは最初50万円で作ったサイトにフリー素材の写真を使っていましたが自社の作品や実際のオフィスが見えないことで信頼性に欠けると感じていました。150万円かけてリニューアルした際、プロカメラマンに撮影を依頼し、実際の作品や制作風景を掲載したところ、問い合わせの質が明らかに向上したそうです。
特にBtoBビジネスや高単価商材を扱う場合、素材のクオリティは信頼性に直結します。価格差の一部はこうした素材制作費に使われているのです。
システム機能の複雑さ
ホームページに組み込むシステム機能によっても大きく価格が変わります。
基本的な問い合わせフォームだけであれば50万円のホームページでも十分対応できます。そこに会員登録機能、予約システム、商品データベース、決済機能、マイページ機能などが必要になると、話は別です。これらのシステム開発には専門的な技術と時間が必要で、価格は大きく上がり300万円を超えてくるでしょう。
美容サロンを経営するDさんは当初40万円でシンプルなサイトを作りましたが、オンライン予約機能が欲しくなり、後から追加しようとしたところ120万円の見積もりが出ました。最初から予約システムを含めた見積もりを取っていればトータルで100万円程度で済んだかもしれません。
外部サービスとの連携も価格を左右します。顧客管理システム(CRM)との連携、メール配信ツールとの連携、SNSとの自動連携など、システム同士を繋ぐ開発には専門知識が必要です。
ただし、起業したばかりの段階では複雑なシステムは必要ないケースが多いです。まずはシンプルに始めてビジネスの成長に合わせて機能を追加していく方が無駄な投資を避けられます。
SEO対策の深さ
検索エンジンで上位表示されるためのSEO対策も価格によって内容が大きく異なります。
50万円のホームページでも基本的なSEO対策は含まれています。タイトルタグやメタディスクリプションの設定、見出しタグの適切な使用、画像の代替テキスト設定など、最低限の対策は施されます。しかし、それ以上の踏み込んだ対策は含まれないことが多いでしょう。
高額制作ではキーワード調査から始まります。あなたのビジネスに関連するキーワードの検索ボリュームや競合状況を分析し、狙うべきキーワードを戦略的に選定します。その上で、サイト全体の構造設計、各ページのコンテンツ最適化、内部リンク戦略など、総合的なSEO対策を実施します。
コンサルティング会社を経営するEさんは70万円で作ったサイトと後に作り直した180万円のサイトで、SEO効果の違いを実感しました。70万円のサイトでは半年経っても主要キーワードで20位以下だったのが、180万円のサイトでは3ヶ月で10位以内に入るようになったそうです。SEO専門家による綿密な設計が、この差を生んだと言えます。
ただし、SEOは制作時の対策だけでなく継続的なコンテンツ追加や改善が重要です。高額なサイトを作ってもその後の運用を怠れば順位は上がりません。サブスク ホームページ制作のようなサービスでは、継続的なSEO対策も含まれているため、長期的な視点では効果的な場合もあります。
制作体制とサポートの違い
制作に関わる人員や制作後のサポート体制も価格に反映されています。
50万円制作ではディレクター兼デザイナー兼コーダーといった形で、一人の担当者が複数の役割を兼任することが多いです。効率的に作業を進めるため、細かな調整や何度も修正を繰り返すことは難しいでしょう。制作後のサポートも有償での対応が基本となります。
高額制作ではプロジェクトマネージャー、デザイナー、コーダー、ライター、SEO専門家など、それぞれの専門家がチームを組みます。それぞれの分野のプロフェッショナルが関わることで、クオリティの高いサイトが完成します。制作後も一定期間の無償サポートや定期的な保守運用サービスが含まれることが多いです。
製造業を営むFさんの会社では45万円で作ったサイトの修正を依頼すると毎回1万円から3万円の費用がかかりました。別の事業で180万円かけて作ったサイトには納品後6ヶ月間の無償サポートが含まれており、細かな修正や追加を気軽に依頼できたそうです。長期的に見ると高額サイトの方がトータルコストが安くなることもあります。
制作会社の規模や実績によっても価格は変わります。大手制作会社は実績豊富ですがその分価格も高めです。中小の制作会社やフリーランスは柔軟な対応が可能で価格も抑えめな傾向があります。
制作期間の違い
制作にかける時間も、価格を大きく左右する要因です。
通常制作では1ヶ月から2ヶ月程度で納品されることが多いです。パターン化されたデザインとコードを活用し効率的に作業を進めるため短期間での納品が可能です。急いでサイトが必要な場合にはこの スピード感はメリットになります。
高額制作では3ヶ月から6ヶ月、場合によってはそれ以上の期間をかけます。企業のブランド戦略から考え、競合分析を行い、ターゲット顧客のペルソナを設定し、その上でデザインを何パターンも作成して比較検討します。この丁寧なプロセスが質の高いサイトを生み出します。
スタートアップを立ち上げたGさんは投資家向けのプレゼン前にサイトが必要で45万円で1ヶ月半で作ってもらいました。間に合わせることを優先した結果、細部まで作り込めませんでしたが期日に間に合ったことは大きな価値でした。その後、資金調達が成功してからじっくり時間をかけて180万円でブランドサイトを作り直しました。
制作期間が長いことが必ずしも良いわけではありません。ビジネスのタイミングによってはスピードを優先すべき場合もあります。大切なのはあなたのビジネスの状況に合った選択をすることです。
価格帯別の適したケース
どんな場合に格安制作を選び、どんな場合に高額制作を選ぶべきでしょうか。
50万円前後の制作が適しているケースは、起業したばかりで予算が限られている、まずはサイトを持つことが目的、事業の方向性がまだ固まっていない、BtoBで既存顧客がメイン、といった状況です。名刺代わりにサイトが必要な段階や事業の試行錯誤期にはこの価格帯で十分でしょう。
個人でコンサルティング業を始めたHさんは、50万円でシンプルなサイトを作りました。まだ顧客基盤が少なく紹介や人脈での営業が中心だったため、サイトは信頼性を示す名刺のような役割でした。事業が軌道に乗り、ウェブからの新規獲得に力を入れたい段階になってから本格的なサイトへの投資を検討しています。
100万円から150万円の制作が適しているケースは、事業が軌道に乗り始めた、ブランドイメージを確立したい、ウェブからの集客を強化したい、競合との差別化が必要、といった状況です。ビジネスが成長期に入りホームページを戦略的なツールとして活用したい段階に適しています。
200万円以上の制作が適しているケースは大規模なシステムが必要、複雑な会員機能やEC機能が必要、強力なブランディングが必要、大企業や上場企業など高い信頼性が求められる、といった状況です。ホームページが事業の中核を担う場合や、高額商材を扱う場合には、この投資が必要になります。
上場企業の新規事業を担当するIさんは250万円かけてブランドサイトを制作しました。大企業としての信頼性を示し高額なBtoBサービスを販売するため、デザインからシステムまで妥協できなかったそうです。結果として大手企業からの問い合わせが増え、投資以上のリターンを得られました。
安さだけで選ぶと後悔するケース
価格の安さだけで制作会社を選ぶと後悔することもあります。
特に注意が必要なのは極端に安い見積もりです。例えば「10万円でホームページ制作」といった格安サービスの中にはデザインの質が低かったり、後から追加費用が次々と発生したり、納品後のサポートが一切なかったりするケースもあります。
小売業を営むJさんは、「15万円でホームページ制作」という広告を見て依頼しましたが、納品されたサイトはテンプレートそのままで、会社名と連絡先を入れただけのような状態でした。写真の差し替えや文章の修正を依頼するとすべて別料金と言われ、結局50万円以上かかってしまいました。最初から適正価格の制作会社に頼んでいればもっとクオリティの高いサイトができたはずだと後悔しています。
安さを追求するあまりあなたのビジネスに本当に必要な機能が抜け落ちてしまうこともあります。後から追加しようとすると一から作り直すのと変わらない費用がかかることもあるのです。
大切なのは価格と内容のバランスを見極めることです。見積もりの内訳を確認し、何が含まれていて何が含まれていないのか明確に理解した上で判断しましょう。
高額でも成果が出ないケース
高額なホームページを作っても必ずしも成果が出るとは限りません。
200万円かけて立派なサイトを作っても公開後に更新せず放置していれば、情報は古くなり、検索順位も下がっていきます。また、デザインは素晴らしいのに訪問者が求めている情報がなかったり、問い合わせへの導線が分かりにくかったりすれば成果には繋がりません。
サービス業を営むKさんの会社では220万円かけてデザイン性の高いサイトを制作しましたが、ビジュアル重視のあまり、肝心のサービス内容や料金体系が分かりにくくなってしまいました。訪問者は増えたものの、問い合わせには繋がらず、結局80万円かけて情報設計を見直すことになりました。
高額なホームページが活きるのは、明確な戦略があり、継続的に運用改善していく体制が整っている場合です。作って終わりではなく、アクセス解析を見ながら改善を重ね、定期的にコンテンツを追加していく。この運用があって初めて高額投資の価値が発揮されます。
また、最初に高額なサイトに費用をかけ過ぎて更新費用が払えなくなることも考えられます。時間が経つとシステム自体が古くなり、場合によってはスパムに入り込まれ、2年後には使えないサイトになってしまうケースもあります。
あなたのビジネスに必要な投資額の見極め方
あなたのビジネスにとって適切な投資額はどう見極めればよいでしょうか。
最初にホームページの目的を明確にすることが第一歩です。名刺代わりに会社情報を掲載するだけなのか、ウェブからの問い合わせを増やしたいのか、ECサイトとして売上を上げたいのか。目的が明確になれば必要な機能や予算も見えてきます。
競合のサイトを調査することも重要です。あなたの業界で成功している企業のサイトを見てどの程度のクオリティが求められているかを把握しましょう。競合が全てシンプルなサイトであればあなたも格安制作で十分かもしれません。逆に競合が高品質なサイトを持っているなら同等以上の投資が必要になります。
段階的な投資を検討するのも賢い方法です。制作会社と相談して最初は50万円程度でシンプルなサイトを作り、事業の成長に合わせて100万円、200万円と投資を増やしていく。この方法なら各段階でのビジネスの状況に合った最適なサイトを持つことができます。
まずはホームページ制作会社に相談することをおすすめします。制作会社にあなたのビジネスの状況と予算を伝えて提案をもらいましょう。あなたの目的に合った提案をしてくれる会社を選ぶことが大切です。
価格差を理解して賢い選択を
格安ホームページ制作と高額ホームページ制作の違いはデザインの自由度、コーディングの品質、素材のオリジナリティ、システムの複雑さ、SEO対策の深さ、制作体制、サポート内容など、多岐にわたります。
大切なのは価格の高低ではなく、あなたのビジネスの現状と目標に合った投資をすることです。起業したばかりで予算が限られているなら50万円程度から始めて段階的に育てていく方法もありますし、月額制のサブスクホームページも選択肢に入ります。事業が軌道に乗り、ウェブからの集客を強化したい段階なら100万円から200万円の投資を検討する価値があるでしょう。
高額だから良い、安いから悪いという単純な話ではありません。価格差の中身を理解し見積もりの内訳を確認し、何が含まれていて何が含まれていないのかを明確にした上で判断することが重要です。
忘れてはいけないのはホームページは作って終わりではないということです。どんなに高額なサイトを作っても継続的な運用と改善がなければ成果は出ません。初期制作費だけでなく運用費も含めた長期的な視点で、投資を計画しましょう。
この記事の監修・執筆:ラクスク制作チーム
Web制作歴25年・デザイン歴30年の専門家ユニットが実務経験と500社以上の実績に基づき、最新のWeb知識を検証・発信しています。











